前回の記事では、脱ステロイド後3年~10年目の症状について書きました。
こちらの記事です。

10年目という大きな節目を迎えた時には、一見アトピーとはわからないくらいに良くなっていました。
脱ステロイド前の悪化して絶望していた時期と比べると、信じられないくらいにきれいになっています。
10年と言うと、とんでもなく長い時間に感じられますが、今となっては意外とそのように感じないですね。
というのも、アトピーが年々良くなっていくにつれて、時間をあまり意識しなくなっていったからです。
アトピーのことを考えることが少なくなっていったのですね。
本当に時間が長く感じられたのは、脱ステロイド後1年から3年目くらいです。
この時は、たった1日ですら、とてつもなく長く感じられました。
とにかく早く時間が経たないかなといつも考えていましたね。
今現在、脱ステロイドしてあまり時間が経っていない方はたくさんいると思いますが、最初の大変な時期さえ乗り越えられれば、その後の時間は意外と早く過ぎ去っていくものです。
私はそうでしたので、みなさんも必ずそのように感じられる日がやってくると思います。
さて、今回の記事では脱ステロイド後11年目から16年目(現在)までの症状について書きたいと思います。
参考に私のアトピー歴を簡単にご覧ください。
たきさんのアトピー歴
幼少期 | 生まれて間もなくアトピーの症状が出始める。 |
小学生の頃 | 「症状が出る→ステロイドを塗る→症状が消える→塗るのをやめるとまた症状が出る」これを繰り返していた。 |
中学生の頃 | アトピーは治まることはなく、ほぼ毎日ステロイドを塗るように。 |
高校生の頃 | 高校2年生の時、脱ステロイドを試みるも失敗。 |
大学生の頃 | ステロイドの使用量が増えていき、さらにワセリンを全身に塗るようになって保湿剤依存に。 |
20代前半 | 大学卒業後、アトピーはさらに悪化していき、日常生活に支障がでるほどになっていた。 |
26歳の時 | 脱ステロイドを決意。 兵庫県の近畿中央病院に入院し、佐藤先生に診ていただきながら、脱ステロイド・脱保湿を開始。約2か月で退院。 半年後、悪化して再入院。 |
20代後半 | 家で療養。3年間ほど引きこもり状態に。 29歳の時、ようやく働けるくらいに回復。 |
30代前半 | 就職して働き出す。 アトピーは悪くなったり良くなったりを繰り返し、仕事をするのが辛い時もあったが、なんとか続けていた。 |
34歳の時 | なかなか良くならないアトピーに精神的に疲れてしまい、仕事を辞める。 同年、北海道の豊富温泉に3週間湯治に行き、劇的に良くなる。 |
30代後半 | 地方へ移住。 35歳の時に再就職して、38歳の時に結婚。 アトピーは調子の波はあるものの、概ね良い状態を保つ。 |
40代前半(現在) | 41歳の時、会社を辞めて独立。 アトピーは今現在も安定して良い状態を保てている。 |
たきさんの詳しいプロフィールはこちら

脱ステロイド後11年目~15年目
脱ステロイド後9年経って、北海道の豊富温泉にアトピー湯治に行って劇的に良くなったことは、前回の記事に書きました。
その後も良好な状態を保つことができ、脱ステロイド後11年目から15年目は、大きく悪化することがなかったです。
この頃の症状はどんな感じだったかと言うと、アトピーが出るところは膝の裏側や首など部分的になりました。
やはり仕事で疲れたり、ストレスが溜まったりすると悪化することがありました。
しかし、悪化しても滲出液が出るようなことはもうありませんでしたし、1・2週間経てば良くなっていましたね。
この頃からでしょうか。ほとんどアトピーのことを考えることがなくなりましたね。
この時期、私は関東から地方へ移住したり、結婚をしたりと人生の転機をいくつか迎えました。
また、仕事にも一生懸命取り組み、脱ステロイドによって失った時間を取り戻そうと必死に頑張りました。
生活環境が変わったり、残業で長時間働いたりしましたが、アトピーの状態は意外と安定していましたね。
もちろん小さな悪化はたまにありましたが、時間が経てば自然と治っていきました。
ステロイドを使用しなければ絶対良くならなかったのに、放っておけば勝手に治っていくんです。
これはステロイドを使用していた時との大きな違いですね。
脱ステロイドしたことによって、本来持っていた自然治癒力が戻って来たのだと思います。
私の場合、ステロイドの影響がなくなるまでに10年という時間が必要だったようです。
この時間は、これまでのステロイド使用歴や量など様々な要因があり、人それぞれ異なります。
もっと早く回復する人もいれば、もっと時間がかかる人もいるのです。このことが、脱ステロイドを続けるにあたって大きな壁になっていますよね。
いつ治るのかわからないことほど不安なものはありません。
私の場合、もうこの方法しかないと信じていたし、年単位で症状を見た時、少しずつですが良くなっていると感じられたから続けることができました。
脱ステロイドをするにあたって、とにかく焦らず長い目でみることが大事だと思います。
脱ステロイド後16年目(現在)
私は脱ステロイドをしてもうすぐ丸16年になります。いつの間にかかなりの時間が経過しましたね。
現在のアトピーの状態はというと、
完治しました!
と言いたいところなのですが、残念ながら完治はしていません。
やはり、疲れたりストレスが溜まったりすれば、多少アトピーの症状が出ますね。
それでも、何日か放っておけば自然に治っていくので、ほとんど気にならないです。
皮膚の乾燥については、けっこうカサカサしています。もうこれはしょうがないのかなと思っています。
保湿剤を使用していないのもありますが、場所によっては粉をふいているようなところもありますね。
あと、ここ数年のことですが、なぜか手の平や足の裏、指に湿疹ができるようになりました。
以前はそんなところに出ることはなかったんですけどね。不思議なものです。
今はアトピーに苦しむことなく、普通の生活ができています。風呂上がりに薬や保湿剤を塗らなくていい生活は素晴らしいです。
脱ステロイドをしたとしても、なかなか完治することは難しいと思いますが、日常に支障がないレベルにまで持っていくことは全然可能だと思います。
まとめ
今回は、脱ステロイド11年目から16年目(現在)までのアトピーの状態について、記事にしました。
ステロイド使用歴20年以上の私は、脱ステロイドしてから症状が安定するまでに10年ほどかかりました。
とても長い時間が必要でしたが、今は脱ステロイドをして本当に良かったと思っています。
脱ステロイドには賛否両論あり、その辛さを経験しているので、簡単に人に勧めることはできません。
しかし、私のように日常生活に支障がないくらいに回復できたという事実もあります。
脱ステロイドを頑張っている人の励みに少しでもなればうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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